ラスベガス大手のウィンリゾーツ社は、今年夏に東京都内に日本でのIR開発を目指す日本事務所を開設する。IR候補地を東京、横浜、大阪に絞り、一兆円規模の投資で世界最大級のIR開発を目指す。
ウィンリゾーツ社は、ラスベガスのカジノ王と呼ばれたステーヴ・ウィン率いる大手カジノ企業で、シルクドソレイユの導入やテーマ型ホテルなど現代のラスベガスに変革をもたらしたリーディングカンパニーである。現在は、ボストンでも総工費約2,700億円のIR開発を手掛けており、今年6月の開業を目指している。
「日本のIRは世界最大規模」ウィン・リゾーツ
統合型リゾート施設(IR)運営大手、米ウィン・リゾーツの日本法人「ウィン・リゾーツ・デベロップメント・ジャパン」(東京都千代田区)のクリス・ゴードン社長は5日に開いた日本事務所の設立記者会見で、国内のIR候補地について「東京、横浜、大阪など大都市を中心に考えている」とした上で、「80億~90億ドル(約8960億~約1兆円)を投資するだろう。弊社の施設では世界最大規模のものになる」との見通しを示した。
ゴードン氏は国内のIRについて「エンターテインメント、飲食、小売り、ホテルなど1週間、1カ月でも楽しめるものを作りたい」と意欲を示した上で、「年間の運営費は、人件費が中心で9億4千万~14億ドル(約1052億~約1568億円)になる。雇用や納税による自治体などへの貢献も大きい」と公共性の高さを強調した。
施設の運営や投資で提携する企業については「優良と思われている日本企業と組んでIRの信頼性を上げたい」と述べた。
ウィン・リゾーツは、米ラスベガスやマカオなどでカジノやレストランを備えたIRの運営を手掛けている。