昨日、今年3回目の大阪府市IR推進会議が行われた。年内最後となる会議では、夢洲IRの施設と機能、ギャンブル依存対策、夢洲の防災等に関する具体策がまとめられた。施設・機能については、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光の実現をコンセプトにエンターテインメントの充実と広域観光の連携を目指す。また、ホテルとMICEについても世界最大規模の収容機能を目指す。
大阪IR、会議場は5000人以上の規模検討 府市の有識者会議
カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致を目指す大阪府・市は14日、有識者によるIR推進会議を開き、IRに設置する国際会議場の規模を5000人以上(最大会議室の収容人数)で検討することなどを議論した。大阪最大の府立国際会議場の2700人を上回り、アジアの国際会議場で上位5位と並ぶ規模。国際会議などMICEを集客の一つの柱とする。
国はIRが備えるべき施設として国際会議場、展示場、観光の魅力増進施設、観光情報を発信する送客施設、宿泊施設、レストランやモールなどのその他施設の6つを示している。同会議は大阪につくるIRのあり方を検討し、事業者選定や整備計画づくりに反映する。同日の会議では展示場の規模についても委員らから「(国内最大の東京ビッグサイト級の)10万平方メートル以上を目安に検討すべきだ」との意見が出た。宿泊施設では海外の主要IRの総客室数が平均2500室、スイートルームの比率が19%であることが示され、「幅広い集客を考えてスイートルーム数や客室面積の基準は柔軟に考えるべきだ」との指摘があった。
会議では9月に上陸した台風21号の被害を受けて、府市がIR予定地である夢洲の防災対策について報告。予定地の地盤は現状で大阪湾の最低潮位面から11メートルの高さにあり、地盤沈下を見込んだ50年後にも9.1メートルを維持する。満潮時に想定される津波の高さ5.4メートルや高潮の予測高さ5.2メートルを上回っているという。21号の際の最高潮位も4.59メートルだった。
(日本経済新聞)nikkei.com/article/DGXMZO