13日に衆院内閣委で予定されていたIR実施法案の採決が、再度の延期で15日以降へと延期されることとなった。強行採決を阻止したい野党が衆院内閣委員長の解任決議案を提出したことにより、委員会自体か開催されなくなったためだ。従って、14日の本会議で解任案決議し、その後に仕切り直しとなる。
現在まで参議院でも審議入りはしておらず、会期延長もまだ決まっていない。会期終了まで残り1週間である。
野党、衆院内閣委員長解任案を提出=「カジノ」採決、15日以降に
立憲民主党など主要野党は12日、カジノを中核とする統合型リゾート(IR)実施法案の採決に抵抗するため、山際大志郎衆院内閣委員長(自民)の解任決議案を提出した。自民、公明両党は13日の衆院内閣委員会で法案を採決する構えだったが、解任案処理が優先されるため、採決は15日以降となる。野党側は石井啓一国土交通相の不信任決議案提出も検討しており、法案の衆院通過が来週にずれ込む可能性もある。
内閣委は12日の理事懇談会で、カジノ法案の13日採決を山際委員長の職権で決定。立憲などは「審議が不十分」だとして強く反発し、理事懇を途中退席した。
この後、野党は国対委員長会談を開催し、徹底抗戦する方針で一致。会談後、立憲の辻元清美国対委員長は記者団に「18時間の審議でどんどん問題点が出てきている。(採決は)政府・与党による審議拒否だ」と批判した。与党は13日に衆院本会議を開き、委員長解任案を否決した後に内閣委で法案を採決することも検討した。しかし、13日が本会議の定例日でないことから大島理森衆院議長が開会に難色を示し、断念した。解任案は14日の本会議で処理される見通しだ。
自民党の森山裕国対委員長は記者会見で「IR法案は今国会の重要法案なので必ず成立させなければならない」と強調。与党は20日までの会期を7月上旬まで延長する方向で検討している。(2018/06/12-20:11)