現在、衆院内閣委員会で審議中のIR実施法案に関して、6日に予定されていた採決を8日に先送りする方向で与党は調整に入った。質疑時間の確保を要求する野党に対する配慮とみられている。これを受けて衆院通過は来週になる見通しとなった。
また、参院内閣委ではTPP関連法案とギャンブル依存症対策基本法案の審議も控えており、このままいけばIR実施法案の審議入りは会期末ギリギリとなる。従って、会期延長は不可避とみられ、最終的な延長幅は参院の審議状況を見極めながら決定される。
「カジノ」8日採決目指す=与党、会期延長の調整本格化
自民、公明両党は5日、カジノを中核とする統合型リゾート(IR)実施法案について、8日に衆院内閣委員会で採決する方向で調整に入った。立憲民主党など主要野党は抵抗する構えで、10日投開票の新潟県知事選をにらんだ駆け引きが展開される見通し。同法案の今国会成立を期すため、与党は20日までの会期の延長について調整を本格化させた。
5日の衆院内閣委理事懇談会で、与党側は6日に3時間の質疑を行うことを提案し、「これで十分ではないか」として質疑終局に言及。野党側は「審議不十分」と主張し、同日は1時間15分の質疑を行うことで合意するのにとどまった。
与党は当初、6日採決の構えだったが、「無理すれば新潟知事選に悪影響が出る」と判断した。ただ、採決に踏み切れば野党側は同委の山際大志郎委員長(自民)の解任決議案などを提出して「政権の横暴」をアピールする方針だ。(2018/06/05-19:11)