IRの誘致に前向きに取り組んでいる北海道であるが、道議会では慎重意見が多く容易に事は進まないようだ。IR誘致地域の選定は2020年頃とされており、立候補地では議会承認は大前提であるが、地元住民のコンセンサスも不可欠である。
カジノ誘致、割れる道議会 野党反対、自公は態度保留 会派調査
カジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)の道内誘致について、北海道新聞は、議決による承認の権限を持つ道議会の各会派に賛否を聞いた。民主・道民連合(25人)と共産党(4人)が反対し、自民党・道民会議(49人)と北海道結志(ゆうし)会(12人)、公明党(8人)は保留とした。保留の3会派は各議員の考えにばらつきがあり、高橋はるみ知事が誘致を表明したとしても、現時点で承認を見通せない状況だ。
国会ではIR整備法案を巡る与野党攻防が本格化。自民、公明両党は6日の参院本会議で法案の趣旨説明を行い、会期内の成立を目指す。IR整備法案は都道府県がIRの開設地域を決め、事業者と整備計画を作り、国に申請する仕組み。この際、都道府県議会の議決を経ると定めている。知事は誘致に前向きで、調査やカジノ運営会社との接触を続けているが、負の側面もあるとして態度を表明していない。